Svelte が コンポーネントフレームワーク であるのに対し、SvelteKit は アプリケーションフレームワーク であり (または、’メタフレームワーク’(metaframework) と呼ぶ人もいます)、プロダクションレディ(production-ready)なものを開発する際のややこしい問題を解決します:
- ルーティング(Routing)
- サーバーサイドレンダリング(Server-side rendering)
- データ取得(Data fetching)
- Service workers
- TypeScript インテグレーション
- プリレンダリング(Prerendering)
- シングルページアプリ(Single-page apps)
- ライブラリのパッケージング
- プロダクション向けビルドの最適化
- 様々なホスティングプロバイダーへのデプロイ
- ...などなど
SvelteKit アプリはデフォルトでは (従来の ‘マルチページアプリ’、MPA のように) サーバーでレンダリングを行うため、優れた初期ロードパフォーマンスと SEO 特性を備えており、初回のロードのあとは (モダンな ‘シングルページアプリ’、SPA のような) クライアントサイドナビゲーションに移行するため、ユーザーが移動する際の不愉快なフルリロードを回避することができます (サードパーティーの analytics コードを含む)。JavaScript が動作する場所ならどこでも実行できます。ただ、後ほど説明しますが、あなたのユーザーは JavaScript を実行する必要が無いかもしれません。
複雑そうに聞こえるかもしれませんが、ご心配なく。SvelteKit はあなたに合わせてくれるフレームワークです! シンプルに始めてみて、必要に応じて新しい機能を使っていきましょう。
プロジェクト構造
右にあるファイルツリービューアには、SvelteKit のプロジェクトに含まれているであろうファイルの一部が表示されています。
Node.js を使用したことがあるなら、package.json
はおなじみでしょう。プロジェクトの依存関係 (svelte
と @sveltejs/kit
を含む) と、SvelteKit CLI を操作するための様々な scripts
がリストアップされています。(現在、このウィンドウのバックグラウンドで npm run dev
が実行されています)
"type": "module"
が指定されていることにもご注意ください。つまり、デフォルトで、.js
ファイルはレガシーな CommonJS フォーマットではなくネイティブの JavaScript モジュールとして扱われます。
svelte.config.js
にはプロジェクトの設定が記述されています。今はこのファイルについて気にする必要はありませんが、もし興味があれば、ドキュメントを参照してください。
vite.config.js
には Vite の設定が含まれています。SvelteKit は Vite を使用しているので、hot module replacement (HMR) や、TypeScript サポート、静的アセットハンドリングなどの Vite の機能 を使うことができます。
src
はアプリのソースコードを置く場所です。src/app.html
はページのテンプレート (SvelteKit が %sveltekit.head%
と %sveltekit.body%
を適切に置き換えます) で、src/routes
はアプリの ルート(routes) を定義します。
最後に、static
にはアプリをデプロイするときに含めるべきアセット (favicon.png
や robots.txt
など) を置きます。
<h1>Welcome to SvelteKit</h1>